シンガポール航空の安全ビデオ

もう去年から話題になってるようだし、たくさんの人が知っていることではありますがとても気に入ったのでご紹介します。

先月久しぶりにシンガポール航空に乗ってクアラルンプールに行きました。東京からの直行便より数時間余分にかかりますが、安いチケットがあったので。その機内で見た離陸前の安全ビデオがとても良かったんです。

以前はキャビンアテンダントが通路に立ってシートベルトや救命胴衣の使い方を説明してたあれです。最近はほとんどシートの背もたれのディスプレイでビデオを放映しますが、シンガポール航空ももちろんそうです。

最初気づいたのは骨董屋さんのような落ち着いた室内で、女性がアンティークのビーズサンダルを履くところ。

何をやっているのかと思ったら、離着陸時の注意事項を説明していました。「離着陸時は靴を履いて」というのをこのサンダルで説明。「荷物は頭上の物入れに」というところでは、アンティークの戸棚に荷物をしまうといった具合。ビデオを見返すとこの場所はプラナカン・ホーム・ミュージアムというところのようです。

場面は次々に変わりますが、いずれもシンガポールのおすすめ観光スポット。さすがに、シートベルト、酸素マスク、救命胴衣は実物を使ってますが飛行機の実物は一切出ず、唯一壁に書いた飛行機の絵が出るのみ。

全編ゆったりとした空気の流れを感じさせる映像と音楽でとても癒され、行きも帰りも見入ってしまいました。

「これじゃよくわからないじゃないか」とか「初めて飛行機に乗る人には不親切」といった声も聞こえそうですが、こういうことをさらっとやってしまう(さらっとではなかったかもしれないが)のには、常にエアラインランキングで上位のシンガポール航空、あるいはシンガポールという国そのものの自信と余裕を感じます。

(ビデオは以下でご覧になれます)

アダムの選択(亜東 林)

 

手のひらの中の彼女(亜東 林)

 

シライン(亜東 林)

 

LIARS IN SPACE (Rin Ato):シライン英訳版

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打ち解けた記者会見

土曜日(12日)にマレーシア新政権の閣僚発表があるということで、インターネット中継の画像を見てました。結局待ちに待っても始まらなかったので、会見自体はライブで見なかったのですが、あとで録画を見た感想です。

人気があるマハティール氏なので、姿を見せたとたんに記者たちから歓声。ほかに登場したのは連立政権を組む党の党首たち。皆さん思い思いの服装で、ネクタイをしている人はいませんでした。その後ろにずらっと並んだ関係者(?)たちも全く普段のオフィスワークをしているような姿。最初にマハティール首相が立ち上がり、あたらしく決めた3閣僚や政権に助言を与えるためのベテラングループのメンバーを紹介。その後もほぼ全ての時間立ったまま質問の受け答えをしてました。

急ごしらえの会見場なので、前の方の記者たちはみんな床に座った状態。最初のほうこそ緊張した感じもありましたが、途中からはマハティール首相の冗談に記者たちがどっと笑うこともしばしば。なんとなく先生と生徒のような関係に見えました。今回の選挙戦ではメディア取材も多かっただろうし、記者たちとの間に仲間意識のようなものがあるのかもしれません。

本来この日は中心的な10閣僚を発表する予定だったのが3閣僚のみにとどまりました。裏側では各党との間でシビアなやりとりもありそうです。前途多難だと思いますが、ぜひ早期に政権運営がスタートすることを期待しています。

アダムの選択(亜東 林)

 

手のひらの中の彼女(亜東 林)

 

シライン(亜東 林)

 

LIARS IN SPACE (Rin Ato):シライン英訳版

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GE14選挙結果

驚きの選挙結果でした。

マレーシアの第14回総選挙が9日に行われました。10日未明に建国以来60年間政権を保ってきた与党連合(BN)が破れ、マハティール元首相(92歳)が率いる野党連合(PH)が勝利したとの報道がありました。

約⒊年前にマレーシアに行ったときからずっと報道を通じて政治の動きを見てきましたが、マハティール氏は当時問題になり始めたナジブ首相の資金流用疑惑を追求し首相の退陣要求運動を始めました。

その後自らが所属していたBNの中心政党(UMNO)からの脱退、自身が率いる新党の設立、かつての政敵アンワール氏との協力、なかなかまとまらない野党の結束づくりなど、見ているこちらが疲れてしまいそうなぐらい精力的に動いた結果、今回の勝利がもたらされました。もちろん野党連合の勝利はマハティール氏ひとりの力で成し遂げたわけではありませんが、一連の動きの中心人物であったことは間違いありません。

1981年から2003年まで22年間も首相を務め、マレーシア政治の裏の裏まで知り尽くしたマハティール氏だからできたことだと思いますが、この粘り強さというか不屈の精神はいったいどこからくるのか、どんな考えでことに当たったのか興味は尽きません。凡人の自分にはとても参考にならないかもしれませんが、これからの政権運営がひと段落したらぜひ書き記してもらえないかと思います。

アダムの選択(亜東 林)

 

手のひらの中の彼女(亜東 林)

 

シライン(亜東 林)

 

LIARS IN SPACE (Rin Ato):シライン英訳版

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